八重山の巨樹・名木・群落  更新 2022.10.24 

 八重山は亜熱帯に位置しているため一般に植物の生長は早く、木本科の植物の幹も太くなりやすいのですが、一方で旱魃や台風などの気象上の影響も受けやすい環境にあります。
 ここでは、長年そうした厳しい環境に耐え、また八重山の歴史を静かに見守ってきた巨樹・名木・群落を紹介します。

今回は、地図の追加・見直しを行いました。


No. 名   称 島名 場 所
1. 仲道の三番アコウ 石垣島 登野城
2. 美崎御獄のハスノハギリ 石垣島 登野城
3. 宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキ 石垣島 石垣
4. 宮鳥御嶽のクワノハエノキ 石垣島 石垣
5. 国吉家のガジュマル 石垣島 石垣
6. ビッチンマヤのクワノハエノキ 石垣島 石垣
7. 真乙姥御嶽のオオバアコウ 石垣島 新川
8. 宮良のテリハボク巨木並木 石垣島 宮良
9. 宮良川のマングローブ林 石垣島 宮良
10. 白保の三本木 石垣島 白保
11. 白保小学校のアコウの木 石垣島 白保
12. 米原のヤエヤマヤシ群落 石垣島 米原
13. 伊原間のガジュマル 石垣島 伊原間
14. 仲間川のサキシマスオウノキ 西表島 大原
15. 古見のサキシマスオウノキ群落 西表島 古見
16. 西表小中学校のセンダンの木 西表島 祖納
17. 祖納のタブノキの老木 西表島 祖納
18. 船浮のクバデサ(モモタマナ) 西表島 船浮
19. 黒島の記念物 桑の老木 黒島 仲本
20. 千手ガジュマル 鳩間島 島仲浜
21. 五兄弟ガジュマル 鳩間島 島仲浜
22. ハマシタン群落 波照間島 ペー浜
23. ホーシミチのデイゴ並木 竹富島 島・北部
24. 竹富島のリュウキュウコクタン 竹富島 仲筋
25. 仲筋御嶽のテリハボク 竹富島 西

地図1.

1.仲道の三番アコウ

在りし日の「仲道の三番アコウ」

オオバアコウは、クワ科・イチジク属の常緑高木で、ガジュマルやアコウと同じく、気根を垂らして寄生主の木を絞め殺してしまう「絞め殺しの植物」として知られます。幹から多数の気根を出しますが、支柱根にはなりません。イチジク状花序をつけ実は熟すると白色となります。

写真右側(南側)の小路が仲道道と呼ばれる道です。


2021年7月23日、石垣島を暴風域に巻き込んだ台風6号(In-fa:インファ)によって、この「仲道の三番アコウ」は倒れてしまいました。
[指定柱表示]
市指定文化財 史跡 仲道の三番アコウ
平成三年十一月十三日指定


[プレート表示]

石垣市「緑の戸籍簿」登録樹種
所有者:石垣市
樹種名:オオバアコウ(方言名アコー)
科名:クワ科
樹齢:推定200年~300年
石垣市


このアコウの木は、『おきなわの名木百選』にも選ばれ、八重山を代表する民謡「とぅばらーま」発祥の地、仲道道(ナカドーミツィ)にある樹高が約13mあるオオバアコウの老大木です。市主催の「とぅばらーま大会」旧暦8月13日:新暦9月)の前夜祭として「なかどぅ道ぬとぅばらーま祭」(同実行委員会主催)が、この木の下で行われます。

仲道とは大字「登野城」の小字名です。昔、登野城村から真栄里村に通じる道を「仲道道」と呼んでいました。
三番アコウと番号付けされていますが、かつては五番アコウまであったそうです。
仲道道は、大川の氏族屋敷「宮良殿内」前を東西に走り、平得、真栄里へ通ずる道で、「なかどー原」を通るのでこの名称がつけられました。
「とぅばらーま歌碑」

かつて「三番アコウ」の根元に建てられていた「とぅばらーま歌碑」は、この木の根が伸び、歌碑にかかってきたことから2006年10月に、公園内西側から東側に移動され今日に至っています。

2.美崎御獄のハスノハギリ

美崎御獄のハスノハギリ

ハスノハギリは、熱帯アジア・東部アフリカ・マダカスカル・ポリネシアや琉球列島に分布する、海岸林に多い常緑高木です。
「蓮の葉桐」の名のように、材は軽いのでかつては船の材料とされていました。孔の空いた乳白色の総苞の実をつけます。

[プレート表示]
石垣市「緑の戸籍簿」登録樹種
所有者:石垣市
樹種名:ハスノハギリ(方言名トゥカナズ)
科名:ハスノハギリ科
樹齢:推定100年~150年
石垣市

 「美崎御嶽」は、オヤケアカハチの乱を制圧した王府軍が海路を無事で首里に帰還できるよう、真乙姥(マイツバ)が美崎山の聖地に籠もって祈願し、その願いが叶えられたことから創建された、航海安全祈願の御嶽です。 代々、八重山の蔵元が管理するクギィオン(公儀御嶽)として尊崇を集めてきました。
美崎御獄のハスノハギリ


「美崎御獄」遠景

地図2.

3.宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキ

宮鳥御嶽の
「リュウキュウチシャノキ」の
説明板

「リュウキュウチシャノキ」は宮鳥御嶽のイビ門前・東側にあります。

「宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキ」の説明板より

県指定天然記念物
宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキ
昭和34年12月16日指定
宮鳥御嶽の境内にはムラサキ科チシャノキ属のリュウキュウチシャノキが自生しています。
 この種は、熱帯原産で、北オーストラリア、マレーシア、フィリッピン、台湾の南東にある紅頭嶼に分布し、八重山諸島では波照間島、西表島、石垣島に分布します。
 この御嶽は、市街地内にありながら自然林の状態をよく保ち、またリュウキュウチシャノキの北限地として、植物分布学上貴重な地域です。
なお、この地域において許可なく現状を変更することは、県条例で禁じられています。
  昭和58年2月28日   沖縄県教育委員会
                  石垣市教育委員会

石垣小学校の南側にある宮鳥御獄
には、樹高7-11m、主幹胸高直径20-70cmもあるリュウキュウチシャノキの大木が古くから残されています。リュウキュウチシャノキは、台湾の隣にある紅頭嶼(蘭嶼)には自生しているものの、台湾を飛び越して与那国島や西表島、石垣島などの海岸沿いの低地林に生育する特異な分布をしており、植物分布の上から貴重な植物です。
「リュウキュウチシャノキ」

宮鳥御嶽のリュウキュウチシャノキは、近年枯死が目立ち絶滅が危惧されています。

4.宮鳥御嶽のクワノハエノキ

宮鳥御嶽のクワノハエノキ

「クワノハエノキ」も宮鳥御嶽のイビ門前・東側にあります。

樹種 クワノハエノキ[方言名ビンギ]
科名 ニレ科
推定樹齢 200~300年
樹高 15m
主幹胸高 直径1.8m 幹周5.6m

※ クワノハエノキの下部は板根状を呈しています。
イビ門の西側の樹林

イビ門前の広場の西側には他の樹木も生育しています。

5.国吉家のガジュマル

「国吉家のガジュマル」

ガジュマルは、コンクリートブロック塀の上まで根を下ろし、独特の樹形をつくっています。
ここは、個人住宅の敷地内なので勝手に入らないように注意しましょう。


樹種 ガジュマル[方言名ガザムレ]
科名 クワ科
推定樹齢 200~250年
樹高 6.5m
主幹胸高 直径3m 幹周9.4m

「国吉家のガジュマル」のあるコンクリートブロック塀には、字大川方面から通じている市道横三号線が突き当り、南北の道路とT字に交差しています。
国吉家は民謡「とぅばらーま」に出てくる仲道道の西の起点とされています。おり、そのためこの巨木にはヒンプン(家の目隠し)と石敢當の意味があるとか。沖縄では、ガジュマルは精霊キジムナーが宿るといわれる神聖な木とされている。
「国吉家のガジュマル」


6.ビッチンマヤのクワノハエノキ

ビッチンマヤの
クワノハエノキ

樹種 クワノハエノキ(方言名ビンギ)
科名 ニレ科
推定樹齢 150~200年
樹高 11m
主幹胸高 直径0.7m、幹周1.8m

石垣市消防署西交差点より北方向へ約100m進んだ所の東側にあるピッチンヤマ(御嶽)の境内にある巨木です。クワノハエノキは、境内の一段と高くなった所に3本生育しています。

ビッチンマヤの
クワノハエノキ

7.真乙姥御嶽のオオバアコウ

真乙姥御嶽のオオバアコウ

多くの気根が地上に達しています。

[プレート表示]
石垣市「緑の戸籍簿」登録樹種
所有者:石垣市
樹種名:オオバアコウ(方言名アコー)
科名:クワ科
樹齢:推定200~300年
石垣市


真乙姥御嶽は、市内の市道四号線沿い、石垣市立石垣中学校の南側にあります。
オオバアコウの巨木はこの御嶽の境内の西側、鳥居を入ってすぐ左側にあります。樹下では旧暦の6月に豊年祭の豊穣祈願や奉納行事が行われていて、当樹木は神聖な木として人々から崇められています。
真乙姥御嶽とオオバアコウ

鳥居の左側(西側)の巨木がオオバアコウです。

地図3.

8.宮良のテリハボク並木

宮良のテリハボク並木


宮良のテリハボク(ヤラブ)並木は、国道390号線の南側(海側)にあり、宮良橋・東側から宮良坂に至るまでの約300mの区間で重厚な緑地帯を形成しています。
明治初期に宮良の人々が旧道路の開通を記念し、道路両側に植栽したのが始まりとされ、現在、並木を形成しているテリハボク(ヤラブ)の木は合計104本あると言われています。
1972年の本土復帰記念事業として、石垣島一周道路が建設されることになり、この並木の片側を撤去する計画が立てられました。しかし、宮良公民館が反対し、陳情したことによりルートが変更され保護されました。
並木には幹回り1mを超える巨木も4本あり、その樹齢は100年を超すと推定され、これほどの巨木を含む並木は他になく、貴重とされています。並木は2010(平成22)年に、石垣市指定の文化財・天然記念物となりました。

宮良のテリハボク並木

9.宮良川のマングローブ林

上流側の光景


石垣市街地より白保に向かう390号線沿いの宮良川のマングローブ林は、日本最大のマングローブ林であり、国指定の天然記念物です。
ここはよくカヌーツアーが行われており、ヒルギ群落を間近に観察することができます。

マングローブというのは、熱帯から亜熱帯地方の河口汽水域にある塩性湿地に生育する森林のことで、別名、「紅樹林」または「海漂林」と言われています。
この
マングローブは、東南アジア、インド沿岸、南太平洋、オーストラリア、アフリカ、アメリカなどに分布しています。日本では、石垣島を含む沖縄県、および鹿児島県に分布しています。
河口側の光景

カヌーが浮かんでいます。

10.白保の三本木

白保小学校の三本木

左から「デイゴ」、「アコウ」、
「ガジュマル」です。
白保小学校の校庭には立派な3本の木があり、「三本木」と呼ばれています。緑の芝生の映える校庭内に、「木」が3本あることから、白保小学校は「森」の学校とも言われています。
白保小学校のシンボル的存在のこの木は、「アコウ」「ガジュマル」「デイゴ」です。
春には「アコウ」の新芽と「デイゴ」の真紅の花、夏はこれらの木のつくる木陰がとても印象的です。


緑の芝生が映えます。

11.白保小学校のアコウの木

白保小学校のアコウの木

白保小学校の北側角にあります。


南側道路からの眺めです。
白保小学校の、道路沿いの北側の角(向かいは白保郵便局)には大きなアコウ(オオバアコウ)の巨木があります。推定樹齢150~200年といわれ、石垣市の「緑の戸籍簿」にも登載されています。

また白保小学校の校門にも大きなアコウの木があります。
白保小学校校門のアコウ
校門右側にある大木です。


校舎前にあります。

地図4.

12.米原のヤエヤマヤシ群落

米原のヤエヤマヤシ群落


[看板表示]
米原のヤエヤマヤシ群落
 ヤエヤマヤシ Satakentia Liukiuensis (Hatusima) H.E.Moore は、世界中で石垣島、西表島だけに自生する1属1種のヤシです。かつては小笠原諸島のノヤシと同種と考えられていましたが、1964年に初島住彦氏によってノヤシ属の新種として記載されました。その後、H.E.Moore 氏がヤエヤマヤシ属を新設し、この属に移しました。属名 Satakentia はヤシの研究家であった佐竹利彦氏の名前を記念しています。本州の近縁種は中国やフィリピンには分布せず、地理的に遠いニューギニア周辺に分布しています。
 本種最大の自生地であるこの群落には、多数のヤエヤマヤシが生育しており、中には樹高15メートルから20メートル、胸高直径30センチメートルにも達する見事なものもあります。また、この群落内にはヤエヤマヤシの他に、ハマイヌビワ、コニシイヌビワ、ホソバムクイヌビワ、ショウベンノキ、リュウキュウガキ、アカテツ、フクギ、ハブカズラ、コミノクロツグ、クワズイモ、ミカワリシダ、オオクサボク、トウツルモドキなどの植物が見られます。
 昭和47年5月15日 天然記念物指定
 文部科学省、沖縄県
米原地区の(於茂登岳の裾野に広がる)ヤエヤマヤシ群落は、国の天然記念物に指定されています。高さ10mから15mあり、中には樹齢200年以上のものもあるそうです。

ヤエヤマヤシ群落内には観光用の遊歩道が設けられており、無料で群落内を散策することができます。


また近くには「リュウキュウヤエヤマヤシ」が新種であることを発見したヤシ研究の権威者・佐竹利彦の研究成果等「佐竹利彦椰子記念館」があります。こちらは有料です。(入館料:300円、小学生以下無料)

地図5.

13.伊原間のガジュマル

伊原間のガジュマル(遠景)

このガジュマルは、日露戦争時、ロシアのバルチック艦隊が日本本土に向かって航行している様子を宮古島の漁師が発見し、その情報を石垣島まで伝えるため奮闘した勇姿を讃えた「久松五勇士の碑」が建てられている伊原間集落の公民館北側にあります。
枝張り東西30m、南北25mで地面と平行に広がり、また、気根が幾重にも絡み合い、太く丈夫な支柱根を形成している様は圧巻です。樹下の広場はゲートボール場として利用され、人々が集い、語り合う憩いと安らぎの場として親しまれています。
このガジュマルの樹高は14m、幹周は4.5m(主幹2m)推定樹齢は100~150年とされ、石垣市の巨樹・巨木として「緑の戸籍簿」に登載されています。

伊原間のガジュマル(近景)

地図6.

14.仲間川のサキシマスオウノキ

仲間川のサキシマスオウノキ

昭和57年に発見され、日本最大と言われる「仲間川のサキシマスオウノキ」です。
周囲には見学用の木道が設けられています。

仲間川を遊覧船で河口の船着き場から約5Km遡り、折り返し点の船着場から木道を約100m程度歩いたところに、この「仲間川のサキシマスオウノキ」があります。
サキシマスオウノキは、マングローブ林と陸地の境や湿地に生え、巨大な板根をつくる珍しい樹木ですが、この木も高さ4mにもなる巨大な板根を有しています。サキシマスオウノキの「板根」は、昔は船の舵やまな板に利用していたそうです。

[説明看板]
サキシマスオウノキ
このサキシマスオウノキは、平成12年4月「森の巨人たち百選」に選ばれた全国でも珍しい巨樹・巨木です。
和   名 サキシマスオウノキ
学   名 Heritiera littoralis
科及び属 アオギリ科 サキシマスオウノキ属
分 布 域 南太平洋からインド・熱帯アフノカまで分布、日本では沖縄本島、宮古島、八重山諸島などに分布する。
樹   齢 約400年
幹 周 り 345cm
樹   高 18m
特   徴
根: 発達した大きな根を作ります。(板根)
幹: 幹の表面はざらざらしていて、灰色または薄茶色でところどころに割れ目が入っています。
葉: 葉は楕円形で先は尖っています。長さは10~15cmです。葉の裏側は灰白色をしています。
花: 房状に鐘形の小さな花をつけます。1つの花の大きさは5mm程度です。黄緑色の花びらのように見える部分はガクで、たくさんの細かい毛が生えています。
種: 楕円形で堅い実をつけます。縦に背骨のような突起があり、最初は緑色で熟すと茶色になります。大きさは5~7cmです。(水に浮く)
同説明看板


地図7.

15.古見のサキシマスオウノキ群落

古見のサキシマスオウノキ

三離御嶽の鳥居前の左手側にあるサキシマスオウノキ

古見のサキシマスオウノキ群落(三離御嶽拝殿裏)
サキスマスオウノキは西表島のあちこちで見られますが、大原から上原方向に215号線沿いに進み、前良川橋の手前にある古見の三離御嶽(みちゃーり・うたき)の裏手には胸高直径40cmから1m、樹高が10mから15m、推定樹齢350年になるサキシマスオウノキが群生しています。この群落は昭和53年3月22日に国の天然記念物に指定されています。(国内最大規模の群落です。)
あまり目立たない場所なので通り過ぎてしまうかもしれませんが、大原側から車を進め際は、前良川橋の手前(南側)に駐車場が設けてありますので、これを目印にすると良いでしょう。
三離御嶽入口

古見のサキシマスオウノキの群落は、この三離御嶽の拝殿の裏手に見ることができます。

地図8.

16.西表小中学校のセンダンの木

西表小中学校のセンダンの木
西表小中学校のセンダンの木が2015年3月に「おきなわの名木百選」に選ばれました。
このセンダンの木は植栽されて100年以上経つと言われ、学校のシンボルとして親しまれています。
方言(西表島)名はシンタンキ。
開花期は5~6月で、結実期が11~1月です。
幹周りは3m10cmあるそうです。
センダンの木のプレート

17.祖納のタブノキの老木

祖納のタブノキの老木

樹種 タブノキ
樹高 9m
幹周 4.3m/0.9m
推定樹齢 240年
 西表島の祖納の歴史を見つめてきたタブノキの老木です。
 中国大陸から鉄を持ち込み、鍛冶を始めた大竹祖納堂儀佐(おおたけそのどうぎさ)を祀る大竹御嶽の境内にあるご神木です。長年に渡る風雨に耐え、老樹の風格を漂わせています。
 あたり一帯は、クバの群生になっていますが、その中に一本だけこのタブノキの老木が立っています。
 推定樹齢は240年、幹は二股に分れていて周囲は4.3mと0.9m、高さは9mに達しています。
 この老木は、旧集落の中心にあったようですが、現在は現・祖納集落の中心から、旧道を上った山の手に位置しています。(少し分かりづらい場所です。)
 竹富町から天然記念物に指定されていて、傍には解説板やコンクリート柱が設置されています。
樹木の上部

タブノキは近くで見られますが、奥の区域は拝所となっています。拝所への立入はご遠慮ください。

地図9.

18.船浮のクバデサ(モモタマナ)

船浮のクバデサ
西表島の陸の孤島とよばれる船浮集落は「殿様節」という民謡があります。この民謡では、船浮村の絶世の美女カマドマと、祖納から通う船浮村の役人の恋愛が謡われています。
カマドマは、このクバデサ(モモタマナ)の木陰で、膝の痛むまでこの役人(殿様)を待っていたそうです。
遠景

地図10.

19.黒島の記念物 桑の老木

仲本集落の「桑の老木」
黒島の仲本集落のメイン通り沿い(東端)にある「桑の老木」です。
昭和47年8月30日に記念物に指定されています。
記念物指定碑がすぐそばに立てられています。
遠景

地図11.

20.千手ガジュマル

千手ガジュマル
鳩間島の周回道路の北側、ちょうど鳩間港の反対側の島仲浜と外若浜の間にある巨大なガジュマルの木です。
枝から伸びる根が千手のようなところからこのように名付けられたものと思われます。
同ガジュマル

21.五兄弟ガジュマル

五兄弟ガジュマル
千手ガジュマルの向かい側にあるガジュマルです。5本の木が寄り添っているように見えるところからこのように名付けられたものと思われます。 同遠景

地図12.

22.浜シタン群落

浜シタン群落(北方向)
ニシ浜から続いているペー浜のさらに南側の浜の、隆起サンゴ礁石灰岩上に生育しています。サトウキビ畑から浜に下っていった所ですが、少し分かりづらいです。竹富町指定の天然記念物で(昭和47年8月30日指定)、推定樹齢300年、樹高3.5m、幹の周囲2mを超える立派な浜シタン(和名:ミズガンピ)が群落をなし(30本程度か)、岩場を覆うように広がっています。石碑もありますが、これも周囲の植物に埋もれ、分かりづらいかと思います。
浜シタンは地元では「スパンコッチ」と呼ばれ、水分が少なく生木のままでもよく燃え火力が強く火持ちの良いことから、かつては燃料用の薪として用いられるなど人々の生活に欠かせない樹木だったそうです。
浜シタン群落(南方向)

地図13.

23.ホーシミチのデイゴ並木

開花時のデイゴ並木
「竹富島のデイゴ並木」が2015年3月に県の「美ら島おきなわ名所百選」に認定されました。
竹富港から集落までの町道(ホーシミチ)沿いの約650mには、63本のデイゴが植えられています。デイゴヒメコバチによる被害で花が咲かなかった時期には、地域住民が寄付金を募り薬剤注入を行いました。その効果もあって、近年は3~5月に満開のデイゴを咲かせています。
緑葉の頃のデイゴ並木

24.竹富島のリュウキュウコクタン(黒木)

仲筋のリュウキュウコクタン
(別名:黒木) [中央の木です]

かつて八重山は、心材が黒色で非常に硬く重いリュウキュウコクタン(ハイノキ科の常緑小高木)の産出として有名でした。高級三線の棹によく使われています。、リュウキュウコクタンは、竹富島では民家の庭木として残っていますが、現在では随分と減ってしまいました。 同遠景(中央の木)

25.仲筋御嶽のテリハボク

仲筋御嶽のテリハボク

同 逆方向
竹富島の仲筋御嶽(サージオン)の参道入口・右手側にあるテリハボク(ヤラブ)です。台湾、その他の熱帯アジア、ポリネシア、マダガスカル島に分布しています。
竹富小中学校体育館の西隣に位置し、胸高の幹回り3m70cm、樹高約10mの常緑の巨木です。
テリハボクは成長が遅いため、樹形の真直ぐな幹はまれで、建築材としては不向きな樹種です。反面、特徴ある木目を生かしたイス・テーブル等の家具類には有用な樹種です。
同遠景

 


 Page Topへ戻る     八重山の自然 に戻る     HOME へ戻る

Copyright (c) 2008.8 yaeyama-zephyr

写真の無断転載・使用を禁じます。利用等をご希望される場合はメールでご連絡下さい。