西表島の橋の「親柱」  更新 2014.08.03

 西表島の東部地区と西部地区を結ぶ沖縄県道215号線(白浜南風見線)には数多くの川があり、そこには多くの橋が架けられています。
 いくつかのその橋の親柱(おやばしら:橋の両側に立つ石柱で橋名とか架橋年月日等が彫り込まれたもの)には、西表島を代表する動植物や風景等が彫刻され設置されています。
 ここでは、個性的で特徴ある、西表島の橋の「親柱」を、東部地区から西部地区まで順に紹介します。

以下、橋の両岸に設置されている親柱を、橋名、架橋年月日、架橋川、呼び名(ひらがな表示)の順で紹介します。
(※青字は今回追加したものです。)

【仲間橋】
西表島の東部地区で最も川幅が大きく、遊覧ボートも運航されている「仲間橋」の親柱です。
西表島を代表する国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコの彫刻です。
  
【ザラザキ橋】
仲間川右岸の大原集落から北に向かって南風見仲の農地(ヤッセ台地)に向う際に、仲間川の最初に架かっている「ザラザキ橋」の親柱です。
デザインは不明です。大原地区県営一般農道の一部です。
 
【ムラボカ橋】
上述同様仲間川の2番目に架かっている「ムラボカ橋」の親柱です。デザインは不明です。もしかするとリュウキュウイノシシをイメージしたものかも?
大原地区県営一般農道の一部です。
 
【ヤッセ橋】
上述同様仲間川の3番目に架かっている「ヤッセ橋」の親柱です。輪の中の花は「エゴノキ」のように思われます。
ここも、大原地区県営一般農道の一部です。
 
【後湊橋】
大富集落から少し東に進んだ所にある後湊川にかかる後湊橋(しいみなとはし)の親柱です。
亜熱帯樹林もしくはマングローブ林をデザインしたものと思われます。
 
【古見山橋】
大富集落と古見集落の間にある橋で、古見岳の姿がデザインされた親柱です。
 
【やまねこ橋】
大富集落と古見集落の間にある橋で、イリオモテヤマネコの姿と足の指がデザインされた親柱です。
 
【ブナレーマ橋】
大富集落から少し東に進んだ所にあります。平成24年5月に竣工した新しい橋で、どの親柱にも以下の歌詞が記されています。
古見の浦節
古見の浦の八重岳 八重かさひみゆしく
いつん見ぶしゃばかい
桜花ぶなれま 梅の花みやらび
いつん花ゆさかい
袖ふらば里之子 沈伽羅ぬ匂しおる
いつんすまる匂い
 
前良(まいら)橋】
古見の「サキシマスオウノキ群落」を過ぎてすぐの所にある「前良橋」の親柱です。
「サキシマスオウノキ群落」が近くにあることから、サキシマスオウノキの板根をデザインしたものと思われます。
 
後良二号橋南
【左:昔の後良橋の親柱】
人魚が、両手で黒蝶貝を抱えて胸を隠し、右手で黒真珠を握っている像です。
かつて西表島の近海には、人魚のモデルとなったと言われる「ジュゴン」が数多く生息していました。真珠は「人魚の涙」とも言われますが、現在も奥西表では黒蝶貝を利用した黒真珠養殖が盛んに行なわれています。

【右:昔の前良橋の親柱】
西表島を代表する国指定特別天然記念物のカンムリワシの像です。

 
後良(しいら)二号橋】
古見の集落を過ぎ、カーブを曲がるとすぐにある「後良二号橋」の親柱です。
山並みとマングローブ林と干潟とシオマネキがデザインされています。(カニの片方のツメが大きいことからシオマネキと分かります。)
 
後良(しいら)一号橋】
「後良二号橋」からすぐの「後良一号橋」の親柱です。
山並みとマングローブ林と後良川がデザインされています。
 
平川(へらかわ)橋】
平川に架けられた平川橋の親柱です。
カニをデザインしたものと思われますが、その形からするとオカガニでしょうか。
 
高那橋】
ホーラ川に架けられた高那橋の親柱です。
鳥(恐らく水鳥)をデザインしたものですが、何の鳥かは特定困難です。
 
ユチン橋】
ユチン川に架けられたユチン橋の親柱です。
何をデザインしたものか分かりづらいのですが、恐らくユチン川にある滝をデザインしたものと思われます。
 
【崎田(さきんだ)橋】
夏の夜に咲くサガリバナの写真を取り付けた親柱です。
いずれの親柱の写真も開花状況は違ったものとなっています。
 
ユシキダ橋】
ユシキダ川(ヨシケラ川)に架けられたユシキダ橋の親柱です。
竹富町の町鳥であるアカショウビン(ゴッカーロ)の嘴の形をした赤い石に、アカショウビンが飛んでいる姿をデザインしたものです。
 
大見謝(おおみしゃ)橋】
大見謝川に架けられた大見謝橋の親柱です。
蝶をデザインしたものと思われますが、何の蝶かは不明です。もしかすると竹富町の町蝶であるツマベニチョウをデザインしたものかもしれません。
 
ゲーダ橋】
ゲーダ川に架けられたゲーダ橋の親柱です。
国指定天然記念物のキシノウエトカゲ(日本最大のトカゲ)をデ゛ザインしたものです。実物はこんなに大きくはありませんよ。
 
【西ゲータ橋】
西ゲーダ川に架けられた西ゲーダ橋の親柱です。
何をデザインしたものか不明ですが、おそらく日本最大の蝶であるオオゴマダラ(羽)をデ゛ザインしたものではないかと思われます。
 
クーラ橋】
クーラ川に架けられたクーラ橋の親柱です。
ヤエヤマオオコウモリをデザインしたものかと思われます。ヤエヤマオオコウモリは夜行性のため、石球は月を表しているかと思われます。
 
ナダラ橋】
ナダラ川に架けられたナダラ橋の親柱です。
紋様からすると、頭を引っ込めたセマルハコガメをデザインしたものかと思われます。
 
船浦橋】
ヒナイ川と西田川が合流する干潟に架けられた船浦橋(通称、海中道路)の親柱です。
カンムリワシをデザインしたものです。
 
【美田良橋】
祖納集落と白浜集落のほぼ中間地にある、アラバラ川に架けられた美田良橋の親柱です
何をデザインしたものか分かりづらいのですが、美田良の水田か、美田良の浜をデザインしたものと思われます。
 

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