舞台の芸能2014(初日)その2  作成 2015.01.10

ここからは2014年11月15日に開催された竹富島の種子取祭の「舞台の芸能」の様子を紹介します。
初日は玻座間村の演芸となりますが、一度に全ての演目を紹介することができませんので、いくつかに分けて紹介します。

ここは、その2です。

10.世持(ユームチ)狂言

仲筋でも伝承されている重要なもので、かつては種子取祭が玻座間と仲筋で別々に行われていたことを示すものです。世持とは「村の長」のことで、世持が畑を耕していたら恵の雨が降り、村の若者を呼び出して「自分の畑に種子を蒔いた後、みんなの畑にも蒔こう」と言います。蒔き終わったらみんなで歌いながら家路に着きます。

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11.みやらび

「みやらび」とは、綺麗な女の子を意味します。

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12.高那節

「高那節」は、別名「ザンザブロウ」とも呼ばれています。
竹富島の高那村に伝わる民謡で、歌意をとるのが難しい民謡とされています。冬に村人達が漁のために遠出し、その中で帰って来なかった子がいて心配していると、ざんざ(漁場)にいるという知らせが入り、村人は大喜びし、お祝いだ、料理をつくろう、味見をしよう、今日は誇らしい日だというような意味のようです。
一方で、新城島のジュゴン取り達が西表の高那村へ行って漁をした歌という説もあるようで、「ザンザブロウ」は、正しくは「ザンザブル」と言いザン(ジュゴン)のザブル(頭)とか。ジュゴンの皮を首里に献上するのに、新城の漁師達が西表の漁場で漁をし、獲物を捕った喜びの歌という説もあります。
この他にも、ヤマト人の山三郎(ざんざぶろう)が遭難して西表の高那村に住み着き、土地の娘と結婚し、二人の間に生まれた娘が、嵐が来るから辞めろと言うのに海へ行ってしまったが娘は無事に帰ってきます。嬉しくて感極まった父親の山三郎が即興で歌ったのがこの高那節という説もあるようです。

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13.元たらくじ

「たらくじ」とは「太郎叔父」さんという意味です。但し、この歌の主人公は姪のカマドマです。
タラクジの軽率な行動が、姪のカマドマを取り返しのつかない不幸のドン底に落としてしまったという悲しい物語です。この踊りはカンブーを結わずタリンガン(垂れ髪)で踊ることから、誤解であるもののカマドマの罪は許されなかったようです。

傘と衣装の美しさが際立ちます。
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14.竹富育ち

故内盛唯夫氏の作詞作曲された歌だそうです。
竹富島の生活の様子が演じられています。

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15.世曳き狂言 ( ユーヒキキョンギン)

この踊りの特徴は那覇の首里言葉を使って演じられるところです。琉球王朝から位を授かった竹富島の豪農「大山家」のウシュマイが登場し、与人(ユンチュ)と呼ばれる役人と子どもや孫を引き連れて神様に豊作の報告をします。ウシュマイは2人の若者にお供え物を荷車で持ってくるようにと指示を出します。若者たちはゆっくり踊りながら曳きだした荷車を神前に供えます。

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16.祝種子取節

石垣竹富郷友会婦人による踊りで、4人での優雅な踊りです。

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17.海晒し

反物づくりの様子を演じたものです。伝統的な織物である芭蕉布を海水でさらす(布さらしする)様子を表現したものです。

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18.久高節

「久高節(くだかぶし)」は、「久高まんじゅう主(スー)」ともいいます。
久高にやって来た女好きの役人をおもしろおかしく揶揄(やゆ)した歌がこの久高節です。
権力者を皮肉る遊び心が表現された踊りです。

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