黒島  FUSMA  更新 2018.12.01
黒毛和牛 黒島展望台から見た「日本の道・百選の道」

1.黒島のデータ

所属: 八重山郡竹富町
周囲: 12.6km 面積:10.02km2
人口: 202人  男:115人 女:87人 世帯数:123  (2018.03末現在)
最高標高: 15m

黒島は、保里、伊古、東筋、仲本、宮里の5つの集落で構成されています。
水は西表(大富:仲間川の支流)から新城島を経由した海底送水、電気は石垣島から竹富島経由の海底送電で受けています。
島内でのキャンプは禁止されています。

2.黒島の概要・特徴

 島の形がハート形をしているので、別名「ハートアイランド(ハート愛ランド)」とも呼ばれています。 隆起珊瑚礁でできたほぼ平らな島。島のほとんどが肉牛(黒毛和牛)繁殖・肥育のための牧場となっています。 牛の肥育数は島の人口の10倍以上の約3000頭。 有名な神戸牛も黒島産が多いそうです。 このように畜産の島として知られる黒島には、竹富町唯一の公設セリ市場があり、2ヶ月に一度セリ市が行われ島は活気づきます。 また、毎年2月下旬には「黒島牛まつり」が開催され、抽選会の1等者には牛1頭が贈られます。
 牛以外は特徴的な観光スボットもあまりなく、他の島では普通に見ることのできるサトウキビ畑も見ることはできません。 しかし、静かなため、のんびりと過ごすにはとてもいい島です。 また、珊瑚礁に囲まれた黒島は、産卵期には3種類のウミガメが訪れるなど、生物学的にも貴重な島でもあります。
 加えて、民俗芸能が豊富に残されており、芸能の島としても知られています。八重山諸島の中では最も素朴な雰囲気を残した島のひとつといえるでしょう。

 なお、島に宿泊するならいくつかの民宿があります。黒島の民宿のページを参照してください。

 ※島での注意事項
○島の人に挨拶をしよう。
○海での遊びをする時は、潮の満ち引きの時刻や潮位を調べておこう。
○ゴミは必ず持ち帰ること。
○島にはサキシマハブが生息している。夜間は特に注意しよう。
○生き物の採取はしないこと。
○集落内での上半身「はだか」、「水着」での移動はしないこと。

3.黒島へのアクセス

 石垣島離島桟橋から高速船で黒島港まで約30分。(約18.5km)
 安栄観光、八重山観光フェリー、石垣島ドリーム観光フェリーの3社の船会社が就航しています。
 
 船舶運航時刻表のページへ

4.島内での移動

 島内は平坦なのでレンタサイクルを利用するのがお勧めです。苦労せず十分周れます。
 港に船が到着するとレンタサイクルのお店の方が「いかがですか〜」と声をかけてくれますので、そこで頼むとよいでしょう。

 シーズンオフ等で出迎えがなければ、港のすぐ前の「ハートランド黒島(0980-85-4995)」、もしくは、集落に向かう道の途中・左側に(港から徒歩1-2分)、「まっちゃんのおばーのレンタサイクル(0980-85-4329)」というお店がありますので、こちらで頼むとよいでしょう。
 子供用自転車や小さな子供を乗せるカゴ付き自転車も用意してあります。 また、借りた時に地図がもらえますので、これを参考に島を周るとよいでしょう。 その他、宿泊するなら各民宿でも借りることができます。
 主要な観光スポットは、レンタサイクルを利用するなら、2時間程度でゆっくり廻ることができます。

 料金は、自転車1時間200円・1日1000円です。 レンタルバイクは1時間700円(燃料代込み)です。
 黒島には路線バスやタクシーはありません。レンタカーは東筋集落に1軒「黒島レンタカー(0980-85-4211)」あります。
 また島で唯一の観光案内
「黒島観光(0980-85-4808)」のバスで目的地まで利用することが可能です。 バスは船が着くのに合わせて港に来ているので、すぐにわかります。 [バス:黒港〜集落(300円)、黒港〜仲本海岸(300円)]
 観光バス(マイクロバス:黒島観光)は約1時間で島内を回ります。 ※島内観光1,500円
[注意]
 黒島にはとても利口なカラスがいますので、レンタサイクル利用時には注意してください。
 レンタサイクルの前籠に荷物を入れておいて少しでも目を離すと、食べ物だけではなく財布まで持ち逃げされることもあります。
 これ、冗談ではなくて本当の話です。

5.黒島の地図

6.観光お勧めルート  (詳細な黒島の観光スポットも参考にしてください。また、黒島のお店のページもご参考に!

 所要時間はレンタサイクルで、2〜3時間程度を見込んでおくと良いでしょう。
 (少し欲張った観光スポット巡りをするとしても、半日あれば十分です。)
1 港 (保里集落) レンタサイクルを借ります。
2 西の浜 海亀も産卵でやってくるきれいな浜。西表島が正面に見えます。上り坂の途中で自転車を置き、浜まで歩きます。
3 ノッチ・キノコ岩 海水や侵食や生物により、根元がえぐられたキノコ状の岩
4 黒島研究所 海亀の飼育状況を見ることができます。
5 ビジターセンター 黒島の文化・歴史等について学べる資料館。
6 フズマリ 琉球王朝時代に海上監視用に設けられた高台
7 仲本海岸 シュノーケリングでとても有名な遠浅の浜。干潮時にはタイドプールが現れます。東屋・トイレ・シャワーもあります。
8 黒島灯台 島の南端部、ハートの形をしている島の突起部分に位置する灯台。
9 東筋集落 島の中心的集落。赤瓦屋根の家を見ることができます。郵便局・診療所・伝統芸能館もこの集落内にあります。
10 100選の道 県道213号黒島港線。
11 黒島展望台 島一番の高所から、100選の道・のどかな牧草地などが見渡せます。
12 伊古桟橋 70年以上も前に造られた桟橋。一部崩れかけた箇所もありますが、潮騒を静かに聞くには良い所。先端まで330mあります。
13 港 (保里集落) レンタサイクルを返却します。出航までの時間に余裕があればアサビシバナを見に行くのもよいでしょう。

7.黒島の写真

黒島港 黒島の看板と牛の像 西の浜
その昔は乗り降りにも結構苦労していましたが、今では浮桟橋が整備され誰もが安全に乗降ができるようになっています。

看板は港から集落への入口道路横に設置されています。黒島と言えば牛というくらいで、ほぼ実物大の牛のオブジェも設置されています。

黒島港の西側にある、島で一番大きな砂浜です。4〜6月頃の夜には海亀の産卵で知られる浜です。

黒島の牛 孔雀(クジャク) 保慶海岸

黒島と言えば牛の島というくらいで、人口の10倍以上の牛がいます。

牧草地のあちこちで見かけることができます。数は少ないですが、白いのもいます。初めは小浜島から飛んできたらしいのですが、今では住み着き繁殖までしているため問題となっています。元々八重山にはいない外来種であり、本来の生態系を崩す恐れがあります。すばしっこいです。 ノッチ岩・キノコ岩のある海岸です。向かいは新城島です。写真中央やや左に「振り向き牛」の岩が見えます。
黒島研究所 マリンビレッジ プズマリ
マリンビレッジのすぐ横にある、ウミガメや珊瑚礁について研究している黒島研究所です。ウミガメやサンゴ・貝などの展示室もあり、見学ができます。 黒島研究所の隣にある黒島唯一のリゾートでしたが、2008年秋で閉鎖されました。島唯一の民宿ではない宿泊施設で、庭のブランコなど結構いい雰囲気があったのですが残念です。 琉球王朝時代に海上監視用に設けられた高台です。黒島口説で歌われる「メーヌタカタイ」はこのプズマリのことです。珊瑚石を積み重ねているためかなり足場は悪いのですが上ることはできます。上からは宮里海岸・新城島が一望でき眺めとしてはなかなかのものです。宮里海岸に出る手前にあります。
宮里海岸 黒島ビジターセンター パームツリー
プズマリの前の道を通り過ぎてすぐのところにある海岸です。旧暦の6月には豊年祭が行われることで有名です。

黒島・八重山の島々の自然や伝統に関する紹介がなされています。入場無料。フズマリに行く小道の左側にあります。

黒島唯一の喫茶店と言ってもよいかも。黒島を訪れると、いつもここで手作りケーキとコーヒーを注文し、午後休憩しています。

仲本までの道 仲本海岸 仲本海岸の東屋からの眺め

舗装はされていますが、昔の面影の残る道です。竹富島の道はサンゴの白砂で舗装されていない道が多く残っていますが、黒島では逆によく舗装されています。

シュノーケリングに適したポイントです。潮が引くとリーフの内側にタイドプールができ、熱帯魚を間近に見ることができます。穏やかなため磯遊びにも良い場所です。干潮時にはリーフ先端まで歩いて行くことができます。

ここには東屋(休憩所)もあり、のんびりと過ごすこともできます。旧暦の6月には豊年祭が行われます。
東屋のそばにはシャワー・トイレ・更衣室・売店(南見屋:ぱいみや)があります。

牧草地 黒島灯台 灯台下の風景
北海道のような草原が続き、八重山の中でも雄大さの味わえる島です。しかし黒島では他の島と異なりサトウキビ畑を見ることはできません。(ここは仲本海岸から黒島灯台までの間の道そば)牧草地は電気柵に注意。 島の形がハート形をしているためハートアイランドとも呼ばれる黒島、その先端の突起部分に建っているのが黒島灯台です。 草木の緑と、空・海の青さが目に沁みます。
灯台下の海岸風景 黒島灯台への道 黒島伝統芸能館

透明度の高い海で、リーフやイノー(礁池)がよくわかります。

今では舗装された立派な道になりましたが、以前はひどいでこぼこ道で、よく牛さんの通せんぼにもあいました。 東筋にある芸能館です。
たま商店 黒島郵便局 日本の道100選の碑

島唯一の商店と言ってもよいでしょう。東筋の中心部から少し伊古側に行った場所にあります。軒先にはベンチもあり、ゆんたくもできます。

東筋の西のはずれ、道100選の端にあります。庭のブーゲンビリアの花が咲き乱れていて、とてもきれいな郵便局です。 100選・選定記念の碑が建てられています。
100選の道 黒島展望台 展望台からの100選の道
東筋から黒島小中学校までは真っ直ぐな道が続きます。日本の道100選に選ばれた道です。道幅は歩道も含めて十分な余裕があります。 黒島小中学校のすぐ近くにある展望台で、ブズマリをイメージして造られたものです。

展望台から東筋集落方向を眺めたものです。人も車も全く見えません。

展望台からの景色 黒島小中学校 旧伊古桟橋手前の浜

黒島小中学校そばの、フズマリをイメージして建てられた展望台から、北東方向を眺めたものです。遠くかすかに石垣島が見えます。

展望台の西側の景色です。小学校と中学校が併設されています。

無造作に漁船が陸揚げされていました。伊古はその昔、沖縄本島の糸満から移住した漁師が住んでいた集落です。

旧伊古桟橋 アサビシバナ 黒島港をあとに

1935年に完成した桟橋は途中崩れた箇所がありましたが、2013年6月に補修され先端まで行けるようになりました。先端まで行く価値はあるかと思います。遠浅で魚も間近に見ることができます。桟橋の長さは約330mあります。2005年に国の有形文化財に指定されています。

港の近くの西側に、人が横になってようやく通れる狭さで、海岸に出られる岩の隙間があります。これが「アサビシバナ」で、竹富町指定の天然記念物となっています。以前は、隙間が桃の様な形をしていましたが、下部が砂で埋まってしまいました。

黒島港を後に、石垣島の離島桟橋まで約25分です。

 

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