西桟橋(竹富島)  更新 2021.04.18 

今回は地図の修正を行いました。 

 西桟橋は、1938年(昭和13年)に建設された、竹富島の西岸に位置する幅約4.4m、長さ約105mのコンクリート造りの桟橋です。 桟橋の先端の部分は干潮時にも荷揚げができるように、斜路が設けられています。
 1971年頃まで使用されていたそうですが、今日では桟橋としての使用は行なわれていません。(*1)  西向きに建設された桟橋のため、竹富島に宿泊する人たちの夕日を眺める格好のスポットとして大変有名です。 昼間はそれほど多くの人は訪れないものの、天気の良い夕方ともなると宿泊する島中の観光客が集まったのではないかというほど賑わう所です。

 この西桟橋は、もともと竹富島には稲作に適した農耕地がなかったため、対岸の西表島に水田を作って耕作をするのに船で通うための港として整備されたものだそうです。 建設にあたっては、行政による支援がほとんどなかったため、住民が一定の大きさ以上の石を持参(労力供出)して建設されたそうです。

 西桟橋は、2005年(平成17年)12月26日に国の登録有形文化財に登録されています。

(*1) 現在、竹富島の玄関口となっている東桟橋は、昭和8年に造られたものだそうです。この他、古くは美崎(竹富島の北端)にも桟橋がありましたが、今日では石組みの跡がわずかに残っているのが認められる程度となっています。

地図


 
1.西桟橋入口
周回道路から西桟橋方向に少し下った所 西桟橋全景 (向かいの島影は西表島)

 

2.西桟橋
干潮時の西桟橋(向かいは西表島) 更に潮の引いた西桟橋
満潮時の西桟橋 桟橋に書かれた文字
何を意味しているかは不明ですが、もしかすると船の係留場所の識別のためだったのかもしれません。
国の登録有形文化財の登録銘版と建設関係者一覧 西桟橋からの夕日
西桟橋の説明看板

西表国立公園 西桟橋(にしさんばし)
竹富島では稲作が困難だったため、復帰(1972年)前までは「イタフニ」と呼ばれる松をくり抜いた船や帆船を用いて、この西桟橋から対岸の西表島へ長時間かけて渡り、田を耕しました。またその間は西表島に隣接する風土病のない由布島に田小屋を造り、寝泊りしました。
近年では漁のための船着き場として利用されています。また夕陽が美しく見える場所でもあります。

Nishi-sambashi
Since Taketomi is not suitable for growing rice, until the reversion of Okinawa to Japan in 1972 people used to make a trip of many hours from here, Nishi-sambashi (west pier), to Iriomote island using itafuni (boats hollowed out of pine trees)。
On Iriomote, they could cultivate their rice fields, but to avoid endemic diseases, they had to stay overnight in self-constructed huts built on the adjacent Yubu island.
This pier is now used as a fishing boat wharf, and it is the best spot to watch the beautiful sunset.


  環境省 平成16年度

3.西桟橋周囲
桟橋の南側・コンドイビーチ方向(干潮時) 同 (満潮時)
桟橋の北側・ヌヌシャー浜方向(干潮時) 同 (満潮時)(向いの島影は石垣島)
 
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